症状を伝えても主治医や看護師が「でも検査結果は大丈夫ですよ」というと、いい気分がしないのは私だけでしょうか?今日は検査結果に出ない症状についてお話しします。
検査結果がいい時も症状はある
- 痛いのに、「採血結果はいいんですけどね」と言われる。
- けっこう痛いのに、「炎症反応は高くないんですけどね」と言われる。
- こんなに痛いのに、「エコーは問題ありません」と言われる。
- 「でも痛いんじゃー!どうにかせえっ!」と言いたくなる。
こんな経験があるのは私だけでしょうか?
実は検査結果と患者さんの訴え(自覚症状)が乖離していることは、珍しいことではありません。中医学の医師に言わせれば、「検査結果で異常が出るのはだいぶ病状が進んでから。患者に自覚症状が出ているのは、必ず体のどこかが悪いから。」です。それは恐らく西洋医学で診察する医師も同じように感じていると思います。今の検査技術では、その症状の原因を測定するだけの精度がないだけかもしれません。だから検査結果が悪くないからと言って、自分の症状を恥じないでください。「私嘘ついてるみたいじゃん」とか「信じてもらえない」と思うかもしれませんが、その症状がわかるのは患者さんしかいませんし、そういった面で患者はその病気の専門家でもあります。
検査結果と症状の差 ー実例ー
これは足首が痛くて力が入らず、足をひきずって歩いていた時の写真です。普通に見えますが足はグラグラで着地できなかったです。足首はそんなに腫れておらず、なぜか足の甲が血管に沿ってうっすら赤くなり熱を帯びていました。でも採血結果はいつもどおりでした。
これは手の指が痛すぎて、握ると手を開けなくなっていた時の写真です。手は全体的に腫れぼったくて、指が痛いのに赤いのは手の甲でした。採血結果はいつもどおりでした。
この時も手の指は激痛でこれ以上開けない状態でしたが、当日のエコーでは関節に異常はありませんでした。
こんな感じで、検査結果と症状が一致しないことがありますが、あなたの症状は思い込みではありません。私の主治医は「関節リウマチの治療は体の炎症を抑えることが何よりも大事」とよく言っていますが、検査値に現れなくても自覚症状は体の中の炎症を現わしていますので、この炎症を取る必要がありますよね。これには個人差がかなりあるように思います。「倦怠感・痛み・かゆみ・呼吸困難感など見た目ではわかりにくい症状は、必ず患者さんの言葉を聞いてね。」と学生にもよく言います。
皆さんも遠慮なく伝えてくださいね。
次は対処方法についても書きたいと思います。