3月編集後記

 20記事くらい書いたころ、個人の医療ブログ内容の難しさを感じ始めた。blog開設前に膠原病についてどのくらいの情報があるかにわか検索したが、もちろん病気についての情報は山ほどあった。大学病院は病気と治療の基本情報を探すのに適しており、専門用語が多くボリュームがあって医学書の基本のきレベルのことが書いてある。しかし踏み込んだ疑問への回答はあまりない。その点クリニックは地域密着型のため、薬剤名や金額など具体的な情報を示しながら患者の生活のなかで湧き上がる疑問にQ&Aで対応しており、満足感・安心感が得られる。集客目的もあるとはいえ昨今のクリニックのHP充実具合は目を見張るものがあった。さらにもっととなると、検索した人が知りたいことにたどり着くのに時間がかかるとわかった。自分のサイトではどのくらい疾患治療の説明を書くか、根拠をどこまで書くか、出典は書くかなど考えていたら「研究じゃねぇ~んだよ~!」「それ他でやってるや~ん」という素人の自分の声が聞こえてきて、揺れながら書き進めてきたのが現状だ。いつも友人がLINEで相談してくること、いつも飲み会でみんなが聞きたがることは病院では教えてもらえず、HPにものっていないわけで、そこを無責任にならぬ範囲でどのように書くかは難しい。

 看護は医学に比べると情報発信が遅れているように思う。せめて患者がよくアクセスする大学病院HPの看護部か外来のページで、CNSたちが生活指導の情報を毎月更新するくらいのことはできないものかと感じた。しかし多くの人に向けて共通の生活指導情報というのは、心に響かず役にたたない印象も否めない。「そんなん知ってる」で一蹴されるからこそ続かないのが病気の自己管理だからだ。blogを始めて顔の見えない不特定多数の人々に何を伝えるのが得策か本当に迷った。いままでは、患者がどんな人柄で、病状をどのように理解し、どんな自己管理をしているのかを知ったうえで会話していたのだなと実感する。でもまあ、読者が病気を自己管理する小さなきっかけ作りになるのが目的なわけだから、あまり力まず、気楽にやっていこうではないか。何よりも継続することが一番大事と信じて、いつか誰かの生活に役立つことを願いながら明日も書こう。

 

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