関節リウマチ患者の冷え予防はとても大切ですと今まで何度かお話ししました。今日は食事の冷え予防について考えてみましょう。
冷え予防とは
冷え予防とは「冷やさないこと」に注目した対策です。温めていても、冷えることを続けていては本末転倒ですので、まず体温が奪われることをふせぐ、次に温めて強化する、の2本立てはいかがでしょうか。
体温が奪われて冷えるのを防ぐ
体温が奪われて冷える主な原因は①冷たいものを飲食して内部を冷やしている②冷たい環境に身をおいて外部を冷やしている。冬はとくに②の外部環境が過酷になりますので、さらに冷えやすいです。ですから①の飲食物をさらに温かくすることは得策です。今日は①の飲食について注目します。
冷たいものを食べない
とても単純ですが、冷たいものを食べると体温を奪われて冷えます。ですから外部環境が寒い冬は、ただでさえ冷えますので、体の内部を冷やさないためにもアイス・冷えたジュース・氷入りの飲食物は食べないことが大切です。私の場合は、ハーゲンダッツアイスや果物が大好きなので、いつも食べています。でもアイスは夏限定に減らして今では年に2~3個です。冷蔵保存のゼリーやヨーグルト、飲食店のパフェなどもアイスが入っているので体を冷やします。
温かいものを食べる
温かい食事で体も温めることも比較的簡単な方法です。温かい食事と言えば鍋・ラーメン・うどんなどが思い浮かびますね。「温かい」の基準はひとそれぞれなのですが、本当に飲食物で体を温めるには「熱い」状態の料理を、ふーふー冷まして食べるくらいでないといけないです。冬は飲食店でアイスティーやアイスコーヒーを頼まず、HOTにしてみるのも一案ですね。
体を冷やす食材を食べないか減らす
この方法は非常に難しいのですが大切な考え方です。実は果物・生野菜・刺身など冷蔵保存している食材は熱を通さない限り体を冷やします。もともと体を冷やす作用がある食材なのです。真夏から秋口にとれる果物や野菜も、夏の暑さを体内から取り除くために、体を冷やす作用があります。ですから現在はスーパーで年中手に入る食材の中でも、体を冷やす作用のある食材を真冬に食べないようにすることで、体温を奪われないようにできます。習慣的によく食べるものの中で、体を冷やすものはありませんか?私は果物が大好きで毎日食べるので、冬だけ減らせるように奮闘中ですが…やめられません。ですからせめて冬だけは生の野菜サラダやカルパッチョは食べないように工夫しています。
体を冷やす食材名を覚えるのは大変ですし、いろいろ考えるのがめんどくさくなったら基準はこれ!
自分の体温より低いものは食べない
よく使う食材を見直す
食事による冷え対策は冬に限らず年中できます。毎日口にするものと言えば調味料がありますが、みなさんの台所にある砂糖は何ですか?精製された白い上白糖は体を冷やす作用があります。一方で、キビ糖(サトウキビ原料)やテンサイ糖(テンサイ原料)は精製されていませんが、暑い土地で育つサトウキビには体を冷やす作用があり、寒い土地で育つテンサイ糖は体を温める作用があります。とても合理的ですね。私は毎日の積み重ねとして家で使う砂糖くらいはと思い、テンサイ糖を使用しています。
日々体に取り込む食材は色々あります。自分が習慣的に口にするもので「体温より低いもの」はないか、同じ食材でも体を冷やさないものに変更できないか、工夫できるとよいですね。