関節リウマチのみならず膠原病といわる様々な病気は、「自己免疫疾患」として知られています。敵から自分を守る免疫システムに異常が生じて、なぜか自分を攻撃しているのです。今回は関節リウマチにストレス大敵であることをご紹介します。
関節リウマチにストレスが悪い理由
最近では、肉体的ストレス(不眠・過労・けがや病気など)や精神的ストレスも免疫力を低下させることが徐々に解明されてきました。ですからもともと自己免疫システムが正常に働きにくい関節リウマチや膠原病の患者さんは、心身ともにストレスを避けることが重要です。病気の悪化をさけるためには必須とも言えるでしょう。
ストレスを緩和する方法
痛みをコントロールする
肉体的なストレスを避ける方法は、十分な食事と睡眠、禁煙など思いつきやすいですね。膠原病患者さんは体の中で炎症がおきているので、その炎症も肉体的なストレスになります。痛みもそのひとつです。ですから、基本の薬を忘れずに内服して炎症を減らし、上手に鎮痛剤やリラックスを取り入れて痛みもやわらげましょう。体と心はつながっていますので、肉体的ストレスの緩和は精神的ストレスの緩和に大きく寄与します。
自分で自分の気持ちをコントロールする
自分でコントロールできるストレスに注目する
精神的ストレスの原因は、人間関係や仕事内容、学校の宿題、あげればきりがありませんが、その中で自分でコントロールできるものはありますか?他人はコントロールできませんが自分はコントロールできます。自分の心は自分のものです。他人に支配させないように、考え方を変えてみたり、見方を変えてみたり、可能であれば忘れる時間をとるなど対処できるものは工夫してみましょう。嫌な気持ちに変わりはないのですが、嫌な気持ちに注目するかしないかは自分の選択です。(私はこれが不得意ですが…)
取り入れる情報をコントロールする
私の提案は、「取り入れる情報をコントロールしましょう!」です。24時間Webに情報があふれています。昭和のテレビなんて比ではありません。むしろテレビの街頭インタビューであっても誰も口にしなかったであろうコメントが、InstagramやXなどではあふれかえっています。そのコメントをわざわざ読む必要があるか。そのサイトを読むことで幸せな気分になれるのか。読むことで嫌な気分になる=精神的ストレス、が膠原病にじわじわと影響するのです。
脳は繰り返される情報を「あ、大事なんだね!」と判断して記憶します。学生の時、予習復習で記憶に刻まれたことがあるはずです。これを下手に使うとストレスになります。毎日暴力的な動画をみる、ニュースで戦争の画面をみる、嫌だったことを思い出す…。すると脳はその情報が嫌なことかどうかにかかわらず、繰り返される重大情報として扱います(実際はもっと複雑で賢いですが割愛)。その記憶で不安や怒りが増幅する=精神的ストレス、が膠原病にじわじわと影響するのです。
信じがたいかもしれませんが、私はウクライナで戦争が起きたとき、大きなショックを受けました。そしてしばらくしてから、関節痛がひどくなり足が腫れて一時的に杖歩行になりました。毎日朝と晩に戦争のニュースやワイドショーを繰り返し見ていたので、23時のニュースはもはや知っている情報ばかりでした。そんなに戦争のニュースを見ないといけない理由もないのに中毒のようにストレス源を取り入れていたのです。観てもいいけど、調節できたよね?
取り入れる情報は自分で選択できます。ぜひ膠原病を悪くしないためと思って、心身のストレスコントロールのために、幸せな気分になる情報も意識的に取り入れてください。
@Hawaii
最近、幸せだな~って思ったことはありますか?その時、免疫細胞やホルモンは体の中でパワーアップしています。
@French