春の冷え予防と肝臓に良い薬膳

 桜の開花で春の訪れをより一層感じるこの頃ですね。4月も目の前ですが、まだまだ寒いです。中医学的には、春は寒暖差が激しく、気温は低くて湿度が高く、風が強く吹き風邪(ふうじゃ:風による邪気)の入りやすい季節です。風邪(ふうじゃ)は一年中存在しますが風の強い春に体を襲いやすく、風は軽い性質なので体の表面に病気を引き起こしやすいです。ですから春は体のかゆみ・湿疹などの症状が出ます。また風だけあって首から上に症状を出す病気も引き起こしますので、頭痛・鼻水・鼻づまり・のどの痛みなど、アレルギー症状も出やすいです。春の雨の日で湿度の高いときは風に湿度が加わり関節リウマチの痛みの原因にもなります。ですから、もうしばらくは風による邪気が体に入り込まないように春の冷え予防が必要です。今日は少し食事を考えてみましょう。

 私はサラリーマンなので、3月は送別会シーズンでよく外食して胃腸が疲れますし、年度末で仕事も忙しいので疲労もたまりやすいです。忙しいときは簡単な放り込み式の自炊が多いですが、意識して胃腸をいたわり体を温めるものを作ります。参鶏湯ほど滋養はありませんが、体が冷えやすい人は一度試してみてください。鳥の手羽元・白ネギ・にんんく・ショウガを塩だけで味付けするスープです。鍋に手羽元をしきつめて、白ネギを切って入れて、にんにくは皮をむいて3~4片、ショウガは細切りにしてお好みで入れて、お水を手羽元が浸るくらいに入れて塩をひとつまみいれて、弱火でコトコトします。2日目が美味しいですよ。全ての量はいつものごとく適当です。それが継続のコツ(笑)

 中医学では春は肝臓が活発に働く季節です。肝臓は情緒をつかさどっているので、肝臓が弱りすぎるとイライラしたり考え事で寝れなくなります。ですから、そろそろ肝臓をいたわる食事も気にかけて、肝臓を支えてくれるタケノコやニンニクの芽なども食べたいですね。薬膳は全部覚えていなくても旬のものがその季節の臓器を支えてくれる仕組みになっているので、スーパーで出てきた新しいものを買えばいいだけです。詳しく知りたい方は「五行・五味・薬膳」で検索すると情報が出てきます。

 疲労対策として簡単丸覚えの食材は山芋です。山芋といっても生薬としては長いもが有効ですが、山芋がスーパーに出回る季節はそれでもOKです。とにかくこの山芋類は万能なので、ネギと山芋の塩炒めをして、昨日は余った豚ひき肉をかけておきました。(見栄えしない写真ですみません)

 中医学の考え方では、肝臓が疲れすぎると腎臓が頑張り、脾臓が攻撃されます(五臓の親子・制約関係)。春に肝臓が弱りやすいので、つられて弱りやすい腎臓と脾臓に良いとされる山芋を食べるのは理にかなっているのです。スーパーフード的な。

 長いもは守備範囲が広くバランスの良い食材なので、あまり詳しく知らなくても「旬のもの&長いも食べる」を実践しておけば外れはありません。ちなみに肉は豚肉がバランスの良い食材なので長いも&豚肉は1年中食べてます。

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