内服忘れの予防対策

 以前、内服薬を忘れた時の対処方法について書きました。膠原病は全身に症状が出るため、病気によっては多くの診療科に受診してお薬の種類が増える傾向にあり、人間ですから忘れることもあるからです。

 患者にとって内服は生活行動の一部ですから、人の方法を真似するだけでなく自分の癖や生活習慣に合わせた管理が大切です。重要なことは「簡単で継続できる方法」です。膠原病は一生付き合う病気であるため、続けていけることがなにより重要なのです。

 私は最近内服忘れが続いて困っていました。内服薬が多くなったのと、体がしんどくて細かい作業がめんどくさく、考えたり数えるのが嫌だったのです。飲み忘れであれば時間をずらして飲んだらいいのですが、「飲んだかどうかわからない」ので困りました。

 そこでまず考えたのはいつもの方法です。一日三回分を朝・昼・夕と分けてケースに入れて、飲んだら薬のカラをケースに入れる。一日全部飲んだら、夜寝る前に翌日分をセットする。古典的な基本の内服管理方法です。

 これ絶対続かないと思いました。なぜなら私のように働いている人は時間を惜しんでせかせかする傾向があるので、夜にセットする時間を作ること自体がおっくうだからです。手間暇が増えるのが大嫌い。これは夜にゆったりと翌日の準備をすることが好きな人には向いている方法ですが、そうでなければこのセッティング作業自体を省きたいです。

 次にしたのが、薬を袋から出したら、まずケースに置く。ケースごと口にくわえて薬を飲む。

 飲んだら薬のカラをゴミ箱に捨てずに、ケースに置きます。そうすれば、朝飲んだ内服のカラがケースに残り、しばらくして「あれ?朝の薬飲んだかな?」と思ったらケースをみる。ケースにカラがあればOK、なければ飲んでいないので急いで飲む、ということです。

 この方法だと薬のセットはしなくてすむし、新しい作業はとくにないので簡単にチェックできます。今まではゴミ箱に殻を捨てていたので、何日分もゴミが溜まっていると沢山のカラが捨ててあるので薬を飲んだかどうか確認できませんでした。ゴミ箱に捨てる前に、一旦「飲んだ証拠ケース」を作ったということです。

 非常に簡単なことですが、これをしていたら「内服したかどうか忘れ」もなくなりました。

 私の場合、内服忘れの原因は「病状悪化による疲れ」でした。だから病状が回復してきたらこの方法をしなくても内服忘れはなくなりました。頭がさえてきてちゃんと記憶できるようになったからです。

 皆さんも内服忘れが起こったら、まず原因を考えて、その原因を取り除ける方法を最初に試してみましょう。原因がわからない時や、すぐ取り除けない場合は、新しい方法を考えるのも一案です。その時に、難しい・時間がかかる・お金がかかる方法は自己管理を継続できません。

 ぜひ自分なりの継続できる方法を発見して下さい!いつもたくさんの内服薬の管理お疲れ様です。

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