久しぶりに入院すると入院生活のコツを忘れますよね。特に入院して状態が落ち着くと入院期間や退院日が気になります。今日はそ退院日の設定の仕方について書こうと思います。
入院期間
緊急入院の時には入院後すぐに入院期間は予測できません。経験上だいたいの予測はついていても膠原病は患者さんによって症状が違ったり効く薬が違うからです。それはどの病気でもありえるのですが膠原病はその振れ幅が広いなといつも感じます。治療がうまくいって状態が落ち着いてくると、医師も最低限必要な入院期間を予測できるようになります。だから入院したらもらえる「入院計画書」とか「治療計画書」には長めの期間が設定してあります。少し状態が落ち着いてきたら医師や看護師に入院が最低限どのくらいの期間必要か聞いてみましょう。計画的に予定入院したかたは治療が順調であれば予定通りの期間で退院できると思います。
退院日の調整
退院日は急に宣告される
「明後日退院しましょうか」「週明け退院しましょうか」と急に退院を言い渡されたことありますか?私はこの現状がおかしいと思っています。そんな簡単に退院できるはずないでしょう。迎えに来る人の予定もありますし、退院してすぐに療養生活するために自宅に購入しておきたいものもあるでしょう。でも患者さんたちは医師に言われると「はい」という方が非常に多いです。早く退院したい気持ちもありますし、その日に退院しないといけないんだなと思って、変更できることを知らないからです。その日に退院しないといけないことなんてありません、退院日は退院後の療養生活に向けて計画的に設定されるべきです。ですから医師から退院日を急に提示されたら、交渉してくださいね!医師は「この日に退院してくれないと困る!」なんて思っていません。患者さんが事情や予定を話して下されば、それに応じて病棟の看護師と相談しながら退院日を決めていきます。退院するのはあなたであって、医療従事者ではありません。あなたにも決定権があることをお忘れなく!
土日祝日退院は可能
平日しか退院できないという病院はまだまだ多いかもしれません。理由の多くは退院の事務処理をしてくれるスタッフが土日祝日お休みだからです。また土日祝日は医師も薬剤師も基本お休み、看護師も勤務者が少ないため、追加の手続きが起こったときに十分対応しきれないという事情もあります。土日祝日退院になると入院費の支払いは後日病院にきてくださいとか、追加で処方された退院処方の薬が今病院にないので後日取りに来てくださいとか、外の薬局でもらってくださいとか、様々な「後処理」が生じますので、患者さんも少しめんどくさいですね。家が遠い方や外来受診日が先の方は、可能であれば平日退院のほうが楽かもしれません。
しかしこの高齢化社会で、付き添いありで退院する人もたくさんいます。付添人はたいてい仕事がある年代で平日退院日に休めないこともあります。だから土日祝日退院を希望される方ももちろんおられます。土日祝日退院は可能です。患者さんに土日祝日しか退院できない理由があるのであれば、それは事前に準備しておけばよい病院の都合よりも優先されていいのでは?と私は思います。これから団塊の世代やベビーブームの世代を少ない人数の現役世代が支えていくために、病院も医療も看護も様々な面で変革が求められます。困りごとは患者も含めてみんなで解決できるように、どうぞ困ったときは相談してくださいね。